「高御産霊神・神御産霊神・猿田彦命」を祀る。覚成寺古文書・十六夜日記などに記され、照手姫の傅説とからみ、生産の神、縁結びの神として信仰されている。
『家集』
まきの葉に みかける露のはや玉を 結の宮や 光り添ふらむ
検校法親王 槇の葉に鮮やかな露の玉があり、結の宮が光を添える
『拾遺集』(寛弘二年 [1005] 頃)
君見れは 結の神そ恨めしき 難面(つれなく)人を 何つくりけん
読人不知
『詞花集』(久安七年 [1151])
心さへ 結の神やつくりけん とくるけしきも 見えぬ君哉
能因法師
過ぎ行く道に目に立つ社があり、人に問えば結の神と聞いたので
『十六夜日記』(弘安二年 [1279])
守れ只 契り結ふの神ならは とけぬ恨みに 我迷はさて
阿佛
『藤川記』(文明五年 [1473])
世の人の あたを結ふの神なりと 祈らは心 とけさらめやは
一條兼良 世の人の仇を結び直してくれる神であると祈れば、あの人の心も解けるはずでしょう
『新後明題』
しるしあれは 契り結ふの神の名を やかて頼みて 祈る年月
有栖川幸仁 霊験があるという縁を結ぶ神を頼みにして、長年祈り続ける
『新明題』
逢事を 祈るかひあるちきりより 今宵結ふの 神も嬉しき
葉川三位基起 ちきり=契り
『富士紀行』(永享四年 [1432])
朝露の 結ふの里の旅衣 秋の草葉も いろかはるらし
雅世 朝霧が発生する里で、旅衣は、秋の草葉も色が変わるという
秋
『覧富士記』(永享四年 [1432])
露霜の むすふの町は夜をこめて 立つ商ひとも 袖や寒むけき
堯孝 霧霜の出る町は夜、立ちこめていく。立つ商人も、まだ袖が寒そうである。
冬
参考
『美濃明細記』(伊東実臣、元文三年-1738)