御嶽山高讃(こうさん)寺 西阿野村にあり。天台宗で、野田密藏院の末寺。伝えるところには、白鳳十二年(684)の草創で、天武天皇の勅願によるといい、七堂伽藍を備えた大寺で古くは三百坊があったという。
文祿(1592-6)に兵火にかかって、悉く灰燼となり本尊のみ残った。これを法印長祐という僧が再興して、堂及び大門を建て、その頃八院あったが、またその後焼失して、南の坊一院のみ残った。現在の寺がこれである。
古い伽藍の跡は、今も大きく旧姿を残している。
本尊 聖観音。
参考:『尾張名所圖會 前編 巻六』(岡田啓・野口道直、天保十五年-1844)