東岸居士旧跡

堀越村寶琳寺境内にあり。また、その南の田圃の溝川に渡している小橋を東岸居士の橋という。『謠曲拾葉抄』等に居士の事は見えるが、尾張に来た事は特に見えない。或いはむかしの街道として、東岸小路といったというが、定かでない。いかにして居士の古跡があるのか、いまだ詳しい事は得られず。


『かたみ不二』

東岸居士の舊跡にて

髮ばかり 柳に殘る 夕日かな
白梵庵 沈みゆく夕日の光を受けて、柳の細い枝葉のような髪だけが面影を残すかのように佇んでいることよ。

参考
『尾張名所圖會 後編 巻三』(岡田啓・野口道直、明治十三年-1880)