池田郡片山村、八幡村を寝覚の庄、または寝覚の郷という。片山のウグイスは春早く囀る。寝覚の里の古歌は梅篇擣衣等とよむという。『小鳥のすさみ』に、「寝覚の里のわたり」とある。
『夫木』(正和二年 [1313] 頃)
風の音に おとろかされてわきも子か 寝覚の里に 衣うつらん
伊勢大輔 衣を打つとは、秋の夜に布を水で濡らして小槌で叩きツヤを出すこと。寂しげな景色。
秋
『藤川記』(文明五年 [1473])
時鳥 寝覚の里に宿らすは いかてか聞かん 夜半の一と聲
一條兼良 ホトトギス、寝覚の里で宿をかりていたら、どうして夜中の一言を響かせるのだろう
春
『夫木』(正和二年 [1313] 頃)
東路の 寝覚の里に秋の夜の なかきを獨り あかすなりけり
躬恒
秋
参考
『美濃明細記』(伊東実臣、元文三年-1738)