徳壽山清浄寺無量院。前津小林の矢場町にある。浄土宗、京都智恩院の末寺。元禄十二年(1699)六月、この寺を海東郡津島から移して郭龍和尚に賜わる。
清浄寺の境内にある。この人は剣術の達人で、ここの庭の池の蓮を見て、兵法の奧儀を悟った。よって剃髪の後、「浦蓮也」(うられんや)と号した。その技芸が高名である事は、異国の書に載っていることからも分かる。
この人の好みで造らせた鍔は非常に鍛えられ、武用に足る。世に「柳生 [やぎゅう] つば」と名付けて賞賛する。また茶道に通じ、茶匕(さじ)・茶碗(わん)・茶入(いれ)などを手製した。たいへん稀なもので、世の人はとくに珍重している。
参考
『尾張名所圖會 前編 巻二』(岡田啓・野口道直、天保十五年-1844)