龍松山正住院(りゅうしょうざんしょうじょういん)。北條村にある。浄土宗、成岩村の常樂寺の末寺。延徳年中(1489-92)空観榮覺上人が開基して、則ち常樂寺より当寺へ移ったのである。この上人は道徳高く、龍神もこれを慕い、その頃夜な夜な門前の松に、龍燈を献じたと伝えられる。故に今もその松を龍燈松と号し、龍松の山号も起こったという。

また天正十年(1582)、神君(家康)が都より御下向の折、成岩村の常樂寺へ向かう途中で、まず当村へ御着岸され、当寺より御案内したという。

本尊 阿彌陀の坐像。慈覺大師の作。

靈賀 絲引(いとびき)名號。空蓮上人の筆で、四十八幡名號の一つ。

一切經藏 文政年中(1818-30)の建立。

当寺書院より海面を眺む風景は、実に格別である。

参考:『尾張名所圖會 前編 巻六』(岡田啓・野口道直、天保十五年-1844)

常滑市保示町1丁目56番地
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