瀬戸村にある。今は八王子社と称す。『延喜神名式』に山田郡深川神社、『本國帳』に従三位深川天神とある官社である。

本社 祭神は、五男三女神で、天忍穂耳尊・天穂日命・天津彦根命・活津彦根命・熊野櫞樟日命・田心姫命・湍津姫命・市杵島姫命の八柱。

末社 神明社・白山社・八幡社・奧宮社・辨財天社・陶彦社、この社は陶祖加藤四郎左衞門春慶の霊を祭り、五行の霊を相殿とする。俗に窯神ともいう。

瑞籬・拝殿・鳥居等あり。また又石燈籠は三都からも寄附がされた。

例祭 本社九月十五日。 馬の頭・棒の手。竈神三月十九日。獅子。八月十九日。馬の頭。

神宝 狛犬一隻、藤四郎春慶が造って奉納したといい伝わる。青薬の陶器で、たいへん古い物である。もともと二匹あったが、中世に失せて今は一匹が残る。これも足が折れて形全てではない。神酒壺一つも、同じ人の作で、共に時代のある物である。

また鐘の銘に『娑婆世界南膽部州。大日本國尾張山田郡内瀬戸村。伊勢天照大神。白山妙理權現。八王子鐘也。願以此功德。普及於一切我等與衆生。皆共成佛道。永享十年戊午(1438)十一月吉日。大檀那瑞龍集博願主敬白』と見える。むかし藤四郎が当社に参籠し、陶器の創業を祈り、満参の夜、ここから南東に非類の土ありと夢のお告げがあった。神勅に従い行ってみると、祖母懐土であったので、たいへん喜び、終にこの土を得て、皇国の陶器のさきがけを焼き出した。これはひとえにこの神の恵みで、神徳はみなが知る所である。

参考:『尾張名所圖會 後編 巻四』(岡田啓・野口道直、明治十三年-1880)

瀬戸市深川町11番地
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