長良川鵜飼

『藤川記』(文明五年 [1473])

うかひ舟 夜をちきれはこれも亦 いはゝ江口の あそひなりけり
兼良 鵜飼船が夜を結べば、これもまたいわば江口の遊び(遊女たちの舟遊び)のようである。

江口の川端に出て鵜飼を見る。六艘の舟に篝火(かがりび)をさして上る。また一艘を浮かべ、それに乗って見物する。

鵜の魚を捕る姿、 鵜飼の手綱を扱う手並みなど初めて見たので、言の葉にも述べ難い。情緒深く感じられ、またも興味を催させる。

鵜飼人 くるや手縄の短夜も むすほをれなは とくはあけしを
兼良 鵜飼人が縄を手繰り寄せているよ。夏の夜は短いのだから結びほどけなくなればいいのに。そうすればすぐに夜は明けないだろう。

参考
『美濃明細記』(伊東実臣、元文三年-1738)