田楽村にある。今は八幡と称す。『延喜神名式』に伊多波刀神社、『本國帳』に従三位伊多波刀(一本正四位下板鳩とかけろ)天神と見える官社である。『本國帳集說』に、「俗ニ云ク。 古板面鳩ヲ畫テ神靈ニ獻ル。故ニ號ト爲ス」と見える。境内は広く、一面の檜林で、たいへん神々しい勝地である。
末社 愛宕社・熱田社・田跡社・天王社・富士社・熊野社・建部社・神明社・山王社・天道社・秋葉社等。
例祭 八月十五日。辰中刻神輿御旅所へ渡御し、神楽を奉奏する。還御また神前にて神楽あり。流鏑馬の者はくじによって順番を決め、各々社僧は常念寺で甲冑を着て、社僧をはじめ里長は盃を交す。この式が終ると、流鏑馬の者は乗馬し鳥居の先へ至り、真っ先に旗幟など多く立て、そのあとから流鏑馬三騎、乗馬して参詣し、神拝のさま〴〵の式あり。そこから一の的で神主は祈念し、流鏑馬が始まる。誠に遠近の参詣者は群をなして、境内から溢れるような大賑合である。
御旅所 神明社にある。
参考:『尾張名所圖會 後編 巻三』(岡田啓・野口道直、明治十三年-1880)