門前町西側にある。西本願寺掛所と称す。
伊勢國桑名郡長島の門徒等、信證院連如上人に乞い、長島の杉江村に一寺を建立し、上人の末子実恵を招待して住持とし、願證寺と名付け、伊勢・尾張・美濃三ヵ国の小本山だったが、天正二年(1574、甲戌)九月二十九日、門徒の一揆により滅ぼされ、廃寺となった。
顕如上人が内大臣信雄公(織田信雄)に申して、願證廃寺を当國(尾張)清須に再興した。そののちまた桑名郡本願寺村に願證寺を再興して、清須の寺を通所としたが、慶長御遷府(1609頃の清須から名古屋への移転)の後、通所を今の所へ移し、旧号によって願證寺と名付ける。その後、享保年中(1716-1736)本坊掛所とする。境内に桜の大樹が数株あり、春の日は遊人が絶えない。
本尊 阿彌陀如来。
参考:『尾張名所圖會 前編 巻一』(岡田啓・野口道直、天保十五年-1844)