大縣神社のうしろ、東北にあって、眞神山・眞靈山・二宮山ともいう。二の宮の本宮を祀るため名付いた。当山は尾張第一の高い峰で、これを遠くから望むと、形は富嶽のようである。そのため俗に大富士とよぶ。

本宮 大縣神社の本宮にして、山の頂上にある。祭神國狹槌尊荒魂。
末社
雨宮社 同所にある。祭神罔象女命。
風宮社 同所にある。祭神級長戸邊命。
熊野社 同所にある。祭神伊弉册尊・事解命・速玉命。
鷲岩穴明神社 同所にある。祭神天日鷲命。
西宮社 同所にある。祭神蛭子命。
八幡社 同所にある。祭神應神天皇。
淺間社 同所にある。祭神木花開耶姫命。
一之王子社 丸山にある。祭神若一王子。
舞殿王子社 間の山にある。祭神天鈿女命。
高社 高根山にあって、濃州小木村高社の遙拜所である。
多度社 高根山の南にある。祭神天目一箇命。

等なり。このほか名のある所は、

研石 山の半腹にある。毎年十二月晦日の夜、石面に自然と傷つく事があり、針・斧・鑿等の形をしている。そのことから里民が年の豊凶をはかる事が定めとなって、元日は特に登山する人が多い。

杖石 雨宮社の前二箇所にある。石に杖のあとのような穴があるため、俗にこのように呼ぶ。

潮井 頂上にあり、岩の穴に水がある。潮のように干満があるという。

拝殿跡 礎石二つ三つ存せり。むかし山姥がここ住んだといい伝わる。

風穴 山頂から東南への山の半腹にある。その深さは今も測りがたい。山の北裏へ抜け出るともいう。

参考:『尾張名所圖會 後編 巻六』(岡田啓・野口道直、明治十三年-1880)

犬山市
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