※詳細な場所は不明。春日井市内津町におく。

内津の山間及び近村で夥しく作る。卯月の頃(五月上旬)摘んで出し、当所の茶師が買い取って精製し、諸国へ出す。宇治・信楽に劣らず。茶の銘も種々あって、品類がやや異なる。そのうちの「老松」というものは國君(尾張藩主)の名付けなさったもので、 「梅咲山」というものは九條家の御銘であるという。また「手枕」というもあり也有翁の銘だという。

靈山出芳茗。風味勝瓊漿。午睡枕肱處。偏憐蟹眼香。 松平君山

(:霊山極上の茶葉を出す。風味は瓊漿(仙人の美酒)に勝る。昼寝して肘を枕にしているところ、ひとえに蟹の眼のように憐れむような愛おしい香り。

参考:『尾張名所圖會 後編 巻四』(岡田啓・野口道直、明治十三年-1880)

春日井市内津町170番地
種別